が鹿島灘に来襲した.この荒天により,鹿島灘全域(大洗港~鹿島港~利根川河口,海岸延長約68 km) で侵食があり,潮位上昇に伴い,後浜領域に大規模な侵食が見られた.航空レーザ計測地形データを用い, 前浜・後浜域から砂丘部にかけての侵食状況を調べた.鹿島灘北部(海岸延長約38 km)の侵食量はおお よそ620,000 m 3 ,南部(海岸延長約15 km)の侵食量はおおよそ600,000 m 3 であった.北部,南部の侵食量 分布はそれぞれの領域で北から南に向かって減少する分布となっていた.ヘッドランドが設置されている 区間の侵食量は,個々のヘッドランドの南側(波下側:荒天中に発達していたと考えられる沿岸流,沿岸 漂砂の下流側)で大きく,北側で小さかった.