2022
DOI: 10.1002/jja2.12702
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尿中シュウ酸カルシウムと乳酸ギャップを治療指標としたエチレングリコール中毒の1例(Urine calcium oxalate crystals and lactate gap as early therapeutic indicators for ethylene glycol poisoning: a case report)

Abstract: 要旨エチレングリコール中毒では,腎不全など生命を脅かす合併症を防ぐために早期診断が必要である。患者は50歳の男性。意識障害で倒れていたところを発見され救急要請となった。来院時,JCS 300,BP 190/120mmHg,HR 130/分,SpO2 96%。血液検査でpH 6.7,HCO3− 7.6mmol/L,AG 30.4のAG開大性代謝性アシドーシスを認めた。乳酸値は生化学検査で2.5mmol/L,血液ガス分析で4.9 mmol/Lと乖離(乳酸ギャップ)していた。浸透圧ギャップは43.6であった。尿検査を施行したところ,シュウ酸カルシウム結晶が検出された。上記よりエチレングリコール中毒の診断とし,人工呼吸とホメピゾールを開始した。同時に腎機能障害と循環不全のためCHDFを開始した。第6病日にCHDFを終了し,第20病日までHDを施行し,第62病日に退院した。エチレングリコールは代謝されてシュウ酸を生成し,カルシウムと結合してシュウ酸カルシウムとなる。また乳酸ギャップは生化学検査で得られる乳酸値とある種の血液ガス分析装置の値の差であり,グリコール酸の値と考えられるため,治療効果判定に用いることができる。尿中シュ… Show more

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