“…無殻太陽虫アクチノフィリスのエクストルソームは,針 状の仮足である軸足(axopodia)や細胞体の細胞膜直下に存 在している 27,52,53) 。アクチノフィリスの餌の捕獲(図2A) は,軸足への餌生物の付着によって開始され,その後,軸 足が餌生物とともに収縮し,食胞形成仮足が形成され る 53,55) 。この過程で,最大10,000個のエクストルソームが 消費されると報告されている 27,53) 。エクストルソームの内 部には餌に対する接着物質が存在している 27,55) 23,60,65) 。そこで,アクチノフィリスの Con A 結合性の糖 タンパク質を Con A -アフィニティークロマトグラフィーを 用いて精製し,その特性と局在性を調べたところ,Con A 結合性の糖タンパク質 gp40がエクストルソームに含まれて おり,餌生物の認識とそれへの接着およびエンドサイトー シスの誘導に関与する物質であることが示された 56) 。また, アクチノフィリスの餌の捕獲は,Con A によって阻害され ることも示された 56)…”