“…股関節は人体において体重を支える役割を有し,歩行時などにおいて体内の関節に作用する荷重による負担の 最も大きい部位である.したがって,股関節疾患は社会活動や日常生活に深刻な問題を及ぼす.近年の高齢化の 進行に伴い,骨や股関節における疾患は増加が予想されており,1990 年には 150 万人程度であった股関節疾患患 者数は,2025 年までに 300 万人を超えると予想されている (Cooper, et al, 1992) (Delaunay, et al, 2010) ).また,X 線を散乱するために画像診断が困難で あることに加え (Cutler, et al, 2007), CF/PEEK についての生 体適合性 に関する 障害は なく,耐 腐食性や耐薬品 性にも優 れている ) (Fujihara, et al, 2004).さらに,CFRP の有する様々な設計パラメータを用いることで,患者に最適なテー ラーメード人工股関節の開発が可能となる.したがって,寛骨臼サポートコンポーネントの形状,積層構成等の 設計パラメータが股関節における力学的挙動に及ぼす影響を数値解析により評価することは,寛骨臼サポートコ ンポーネントの設計に非常に有用であると考える.ステムやカップについては,数値解析を用いた研究成果が多 数報告されている (Bougherara, et al, 2007)(Dopico-González, et al,2010) (Hedia, et al, 2005) ) Okazaki, Kurashiki, Hanaki, Mukoyama, Li, Sugano, Uemura and Bandoh, Transactions of the JSME (in Japanese), Vol.81, No.826 (2015) (a) x-y plane (b) x-z plane -isotropic), the cortical bone restrained deformation of the flange. But, in case of Ti-6Al-4V, the flange deformed the cortical bone.…”